皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回ご紹介するお品物はこちら。二代三浦竹泉 作『倣古刷毛目茶碗』でございます。
三浦竹泉は京焼の窯元の名前で、明治時代から続いております。茶道具、特に煎茶道具を得意としており、京焼の中でも人気のある窯元です。
本作はその二代目の作品です。初代の長男として生まれ、初代の死後、竹泉を襲名します。煎茶器の制作をはじめ、初代に劣ることのない無類の才を発揮しましたが、わずか5年後に亡くなります。まさしく夭折の天才でした。
刷毛目(はけめ)は、刷毛を用いて文様を描く技法で、李氏朝鮮時代初期に多く使われていた技法です。倣古(ほうこ)とは、書いて字のごとく古に倣うという意味であり、つまり本作は、「李朝期に作られていた刷毛目の茶碗を二代竹泉が再現した作品」という解釈ができます。竹泉は倣古作品を多く制作しており、その点もあって中国での人気も高い作家さんです。
今回は共箱に鵬雲斎の書付がありましたことも考慮しまして、こちらの評価とさせていただきました。