皆様、こんにちは!緑和堂東京支店でございます。
今回お客様からお譲りいただきましたお品物はこちらになります。
松井康成 作 『練上破調湯呑』でございます。
松井康成さんは日本の陶芸家で、国の重要無形文化財「練上手」(ねりあげで)保持者の認定を受けた、いわゆる人間国宝の一人です。
「練上手」とは、色のついた二種類以上の粘土を練り合わせ、その伸び縮みによって模様を生み出す技法を表します。
この点で、素焼きしたものに釉薬で彩色する一般的な陶器とは制作方法が大きく異なります。
1927年長野県北佐久郡(現在の佐久市)に松井康成さんは生まれました。
17歳の時に茨城県笠間市に疎開し、月崇寺の住職となった33歳頃から本格的に作陶を始めました。古陶磁を幅広く研究し、嘯裂(しょうれつ)を始めとした松井さん独自の練上手の技法を生み出しました。
今回のお品物は、その技法の一つである「破調(はちょう)」を取り入れた美しいマーブル模様の湯呑になります。作品自体の状態も良いため今回の評価額となりました。