皆様、こんにちは!緑和堂東京支店でございます。
今回お客様からお譲りいただいたお品物はこちらです!
鈴木三成 作『青瓷 香爐』でございます。
鈴木三成は日本を代表する青瓷作品の陶芸作家です。
青瓷と似たような色合いの作品に青磁というものがありますが、その違いをご存じでしょうか。
青瓷は一般的な磁土を用いらず、陶土の赤土を用いて作る作品となります。磁土を用いたら磁器(青磁)となり、陶土の場合は陶器(青瓷)となります。古くからの作品では青磁とまとめられていましたが、現代での分類分けとなります。
鈴木三成は、1936年千葉県市原市出身で、1955年河村蜻山の弟子となりました。その後、神奈川県小田原市に「橘窯」を設立し、1968年に開催された日本伝統工芸展に出品の際では初入選を果たします。
また、台湾の国立故宮博物院に訪れた際、展示されていた青磁作品に惹きつけられ、以降青磁作品に没頭し、研究をしてきました。
それまでは鉄絵や織部、青釉などの数多くの幅広い種類の作品を作られてきました。
1987年の日本陶芸展に出品した作品「青瓷壺」が文部大臣賞を受賞し、1989年には横綱・千代の富士が国民栄誉賞を受賞した際の記念品として鈴木三成さんの作品である「青瓷壺」が贈呈されました。その後、作品が大英博物館に収蔵されるなど、世界中で評価される作家です。
今作は青瓷の香爐です。小さな作品ですが、青瓷の美しさを十分に感じ取ることが出来る素敵な作品です。
作品自体は綺麗ですが共箱にシミや焼けによる変色が見られる為、上記の評価となりました。