皆様こんにちは。緑和堂名古屋支店でございます。
今回ご紹介させていただくお品物は、中村宗悦作『八角 棗』でございます。
1932年に石川県で生まれた中村宗悦さん。父親から髹漆(きゅうしつ)という技法を学びました。その後はその技法一筋で世に作品を出していきます。髹漆とは、漆をへらや刷毛で素地に塗る技術のことを言います。ただし、単純に塗るだけでは塗った跡が残ってしまう為、高い技術力を必要とされている伝統的な技法です。その技法をベースとし、真塗、炉塗など伝統技法を用いて草花、鳥、小動物を主なモチーフとした作品を製作しており、棗、盆、茶入、香合、棚などといった作品があります。また、徳恩寺の中尾宗和に茶道の指導を受けており、本格的な茶道具の制作を行っており、多くの茶人たちからも愛用されている作家になります。
今回のお品物『八角 香炉』は、茶人堀内宗完の書付があります。茶人も認めるいち作品という証のお品物でございます。汚れは多少見受けられましたが、大きな破損等は無く、証明ともなる専用の共箱も綺麗な状態で保管されていました。その為上記の評価額となっております。
緑和堂では中村宗悦さんの作品をはじめとするお品物、その他の茶道具も取り扱っております。お手元に気になるお品物がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。