皆様、こんにちは。緑和堂 名古屋支店でございます。
今回、ご紹介させて頂くお品物は林 恭介 作『曜変 天目茶碗』になります。
こちらは伊豆市にお住いのお客様より出張買取のご依頼をしていただいたお品物になります。
1962年岐阜県土岐市で生まれ、23歳の時に土岐市立陶磁器試験場に研修生として入所し、そのわずか翌年には、第30回陶磁器デザインコンペに入選しました。
非常に早くから才能が認められた陶芸家でしたが、それに驕ることなく人間国宝である加藤孝造に師事しており、陶芸技術を磨き上げました。その才能は止まることなく、数々の賞を受賞しています。
800年前に中国で誕生した焼きものに「曜変天目」 というものがございます。曜変天目は現存するものがごくわずかです。その理由は、中国では何百という焼き物を作成する中でごく稀に七色に輝く茶碗、すなわち曜変天目が、偶然に出来上がるのです。
意外かもしれませんが、中国では七色は不吉の象徴であり、縁起が良くない茶碗としてその場で破壊されていたのです。その経緯から当時の曜変天目作品は世界にわずか3点となり、いずれも日本で国宝として大切に保存されています。
そんな「曜変天目」を研究し、復元に成功したのが林恭介であり、陶芸家として名前を世に知らしめ、高い評価を受けることとなっています。
今回のお品物は林恭介の代表的な曜変天目茶碗であり、作品自体の出来が良く、箱は二重箱であり、銘も書かれている為、今回の評価額となりました。
共箱が無い場合や状態によっては評価額が変動致しますのでご了承下さいませ。