皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回は、王錫良 作の掛軸をご紹介させていただきます。
王錫良(おう しりょう)は、中国景徳鎮の美術工芸作家です。20世紀半ばから昨今にかけて活躍されていました。1979年には、景徳鎮で初めての「中国工芸美術大師(中国の人間国宝)」の受賞者となっています。
三十代の頃は王大凡をはじめとする景徳鎮磁器の実力者たちと共に景徳鎮磁器の研究を行い、四、五十代に差し掛かってからは祖国を旅し、自然に対する造詣を深め、創造に落とし込みました。
王錫良は主に景徳鎮磁器の絵付をする作家ですが、絵画の創作もしていました。得意とするところはシンプルに表現された風景画や人物画であり、本作でもその特徴が表れています。
「辛未秋目」は辛未の年(1993年)の秋ごろであり、描かれているのは柿の木だと思われます。木と果実、というシンプルな題材を複雑に描きこむのではなく、自然の持つ自然性を描き出すような滑らかな構図が意識されています。王錫良の感性が伝わりやすく、親しみやすさを感じさせます。
今回は絵付ではなく絵画作品であり、サイズも考慮に入れましてこちらの評価とさせていただきました。
絵画はサイズによっても評価が上下します。評価の気になる中国作家作品がございましたら、お気軽に緑和堂までお問い合わせください。