こんにちは、緑和堂名古屋支店です。
本日ご紹介するお品物は、三右衛門『ぐい吞み』でございます。
三右衛門とは、酒井田柿右衛門、中里太郎右衛門、今泉今右衛門の事を指します。また有田三右衛門となると、太郎右衛門が源右衛門となります。
本作は十三代柿右衛門、十三代太郎右衛門、十二代今右衛門、その窯作品です。
窯作品とは工房作品のことで、作家本人ではなくその工房のお弟子さんなどが、作家の名を冠し制作した作品を指します。三右衛門作品はその需要の高さから、こうした窯作品が流通しています。
柿右衛門の窯作品には分かりやすい特徴があります。本人作では作品に銘が刻まれていませんが、窯作品では染付で「柿右衛門」と銘がうたれています。また、本人作の白地は少し濁りを持っているとも言われます。
同様に、他の右衛門のぐい吞みにも窯作品の特徴が表れています。ですが、さすが伝統深い名家の作品。本人作ではないといえども、造形や絵付の秩序だった美しさに和の心が揺さぶられます。
今回は共箱・作品ともに状態が良かったため、こちらの評価となりました。本人作・窯作品問わず、陶磁器の鑑定の際は是非一度お問い合わせくださいませ。