皆さんこんにちは、緑和堂東京支店でございます。
本日ご紹介致します作品は、備前焼作家の隠崎隆一 作『備前 三足花生』です。
個性的な造形の胴回りから三つの足が伸び、花生でありながらもオブジェの印象を与える作品となっています。斬新な造形はまさに隠崎隆一先生の作品であると物語っています。
高さが約27cmほどでずっしりとした重量感があります。広めの口縁部から太めの胴が下へ伸び、両サイドに小さな耳が装飾されています。広がった腰回りから伸びた小さな足がかわいい印象を与える面白い作品となっています。作品を納める木箱が付属されており、全体に薄いヤケと各所にシミがあります。上記を考慮しまして今回の評価とさせていただきました。
隠崎隆一先生は、昭和25年長崎県生まれの陶芸家です。大学卒業後はグラフィックデザイナーとして活躍していましたが、立体的な表現を求めるようになり陶芸の道へと進みました。最初は岩本修一に師事しておりましたが、備前陶芸センターでの作陶を学んだ後人間国宝である伊勢崎淳に師事し技術を磨きました。
花器や茶器などの他にモニュメント作品まで幅広く手掛けています。個性的な作風はろくろの土を切る、叩く、ちぎるなどし新しい手法を取り入れた事により表現されています。備前焼の新しい表現方法を開拓しており、日本だけでなく海外でも高く評価されています。