皆様、こんにちは!緑和堂東京支店でございます。
今回お客様からご紹介いただいたお品物はこちらでございます!
楽吉左衛門 作『黒焼茶碗』でございます。
楽吉左衛門とは、楽焼き茶碗を作る茶碗師の名跡であり、茶道における千家十職の一つでもあります。千家十職とは、お茶碗や棗、釜など茶道具を制作する職人を指し、楽家は代々茶碗を制作しております。
楽家の歴史はとても古く、初代は豊臣秀吉の頃まで遡るほどです。現代にまで受け継がれている茶碗づくりの技法や美しさは多くの人を魅了し、茶道や陶芸関係者だけでなくジャンルを問わず多くの人に認知され高い人気を誇っております。
楽吉左衛門の黒茶碗は、当代の作品が大変人気があります。代々受け継ぐ名跡だからこそ数百年と続く技術の結晶はまさに現在の当主が最高峰だと考えられているからでしょうか。
現在は十六代が襲名されていますが、2019年までご存命であった十五代楽吉左エ門の茶碗などは、中古相場でも100万円前後で取引されるほどです。
また、当代の作品でなくても茶道家元の書付があればその価値は一気に高くなります。当代の作品かどうか、茶道家元の書付があるかどうかを確認することが価値を正しく見出すポイントになります。
今作は当代より四代前の十二代目の作品になります。茶道家元の書付などもない作品のため、作品の状態などを考慮し上記の評価額となりました。