笹倉鉄平 作 リトグラフ『アトラーニ』

本作の題材となっているのは、世界遺産にも登録されたイタリア・アマルフィ海岸にある小さな町「アトラーニ」です。

こちらは1997年の作品であり、切り立った崖の隙間に立ち並ぶアトラーニの特徴的な家々が表現されております。
中央に描かれている時計台は実在し、町のシンボル的な存在の様です。時計台の下の運河は存在しませんが、こういったアレンジを加えるのも笹倉作品ならではといえます。

時刻は夜の9時前、月明かりと街灯に照らされた町はまだまだ賑わっている様子が見てとれますね。柔らかな色彩と町の物語が垣間見える、まさに典型的な笹倉作品といえるのではないでしょうか。

今回の作品には箱や鑑定書といった付属品はありませんでしたが、作品本体の状態が良かったことから、こちらの評価額となりました。