皆様、こんにちは。 緑和堂 名古屋支店でございます。
今回、ご紹介させて頂くお品物は井上 素三 造『南蛮写 急須』になります。
こちらは名古屋市中区にお住いのお客様よりお譲り頂きましたお品物になります。
素三は初代素三から始まり四代まで続く、急須作りの名家と言われています。
初代素三(1866-1922)は名を井上素太郎といい富本岩次郎の三男として生まれます。後に井上家に入り、初代木二、二代三光に師事し、茶人の柴山準行に茶を学びました。
二代素三(1890-1956)は名を亀岡梅三郎といい花器や茶器、高級抹茶器を主に作成し名を上げます。
三代素三は平凡な作品を嫌い、ぐい吞みに人形を入れこんだ特徴のある作品を制作し、一風変わった作りで人気となりました。その後、動物や花の細工を施したものや、独特の細工を急須にも施すようになります。
四代では父 三代目の遺志を継ぎ、独特の作風に加え、急須の口にも細工を施すなどし人気の作家となっております。
今回のお品物は残念ながら専用の木箱がありませんでしたが、素三の南蛮写の急須で、急須作品の中でも南蛮写は特に人気があり、評価額も高くなっている為、今回の評価額となりました。
専用の木箱(共箱)があればさらに高額の評価額が期待できるお品物となっております。