皆様、こんにちは。 緑和堂 京都本店でございます。
今回、ご紹介させて頂くお品物は加藤卓男 作『ラスター彩胡姫文香合』になります。
加藤卓男は美濃焼で有名な岐阜県多治見市に生まれた作家ですが、その特徴は「三彩」と「ラスター彩」と言えます。
今回のお品物の名前にもある「ラスター彩」とは、9世紀頃にイランのあたり、いわゆるペルシャと呼ばれる地域で造られた陶器です。金を施したかのような煌びやかで、神秘的な佇まいを感じさせるその陶器は、今からおよそ300年程前に忽然と姿を消します。
加藤卓男はラスター彩のきらめきに魅せられ、ラスター彩の復活に人生を掛けます。そして数多の失敗を乗り越え、およそ20年の歳月をかけて見事に復活させました。
今回のお品物は加藤卓男のラスター彩作品の中でも、特に得意とした胡姫文の香合になります。異国の地に生きる女性像はエキゾチックな魅力を見るものに与えます。金彩のような煌びやかさと相まって、異国情緒溢れるお品物です。イラン・ペルシャに魅せられた加藤卓男ならではの作品と言えるでしょう。
箱が共箱で状態もとても良いことから、上記の評価額となりました。
共箱がない場合や状態によっては価格が変動致しますのでご了承下さいませ。