東山魁夷 作 セリグラフ『秋径』

こちらの作品は、1991年発行のセリグラフ版画作品『秋径』になります。

東山魁夷についてはご存じの方が多く、コレクションされている方も多い有名日本画家です。

魁夷の作品の特徴として、自然を描くことが挙げられます。
イメージとして定着しているのは「青」を使った山麗や湖畔の絵画ですが、本作のような秋の景色など四季の風景画も数多く描いております。

本作『秋径』では軽井沢の林道が画題となっています。紅葉が散り敷かれた路は鮮やかながら柔らかく、遠くに見える秋晴れの空はすずろな道行を想起させます。
何気ない風景ですが、魁夷によって映し出される空気はどこか懐かしさを与えてくれます。

本作は東山魁夷自身の監修のもとで発行された生前版画作品となります。
先述の山麗や湖畔の作品と比較すると落ち着いた評価となりますが、生前発行の作品であるためこちらの評価とさせていただいております。