本日ご紹介させていただくお品物は「永楽善五郎作 撫子茶碗」でございます。
こちらのお品物は十六代善五郎で即全と名乗っていた晩年の作品になります。
また共箱には、表千家十三代家元である即中斎の書付がございました。
即全は戦前、戦後を即中斎と共に作陶しており、即中斎の書付作品は多く存在しています。
今回の作品は野々村仁清の作品の写しで撫子の絵付けがされております。撫子は秋の七草のひとつであり、ギザギザとした綺麗な花びらが特徴的でございます。
即全の手によって撫子が茶碗全体にバランスよく描かれております。
夏用として非常に使いやすい一品かと思われます。
評価ポイントと致しまして、作品にヒビや割れがないこと、共箱にお家元の書付があったことを踏まえて、上記の評価とさせていただきました。